クルマのカラーデザインに着目した顕彰制度「オートカラーアウォード」をご存知ですか? 色に賭けるアツい思いに触れて感動! 知られざる匠の技術に驚き! 最終審査会場の潜入レポートをお届けします。
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最終審査では各社によるプレゼンテーションを経て、各賞の決定となります。デザイン部門の方々がアツイ思いとコンセプトを制限時間内で語ります。
最終審査会場の文化女子大には一時審査で絞られた12台のクルマがズラリ。実車は写真やカタログとは全然違う!お天気もよく、やわらかい日差しに一段と色がきれいに。
文化女子大の学生審査員たちは熱心に質問し、説明を受けていました。色とは関係ないはずなのにボンネットを開けてみる人や、エンジンをふかしだす人も…。
オートカラーアウォードは外装と内装のバランスが総合評価される仕組みです。実際シートに座って感覚を確かめると、また違った印象が感じられます。
プレゼンをされる各メーカーの担当の方には、クルマの色と服をコーディネートしている方も。特にブルーのフィットと同色のタートルセーターというバチっとした着こなしには目が覚めました。気合十分といった感じです。
編集部が気になった車種も紹介しておきます。
ダイハツ・ミラカスタム
ブラウン系パープルのビターな色合いがスタイリッシュ。この「プラムブラウン クリスタルマイカ」は27%以上のシェアを占めるという人気色です。「子離れママ層の輝きを応援したい」「いつまでもぬいぐるみが大好き、そんな可愛い女性でい続けてほしいという願いをこめて作りました」。“マザコン”をテーマにしたという・・・プレゼンも秀逸で、勝手にCarTime賞に決定! 写真はダイハツの平井さんと戸木さん。全身プラムブラウンという勝負コーデも秀逸・・・!
スバル インプレッサ
ミッドナイトブルーパールと名づけられたこの色は、黒に近い紺。どんな光の角度でも均一に見える、深みのある色。二度塗りで表現している点が技術的に素晴らしいのだそうです。そんな、玄人好みなところがスバルらしくて好きです。
スカイラインクーペ
この赤は実車で見ると印象が180度かわりました。日本独特の、漆塗りのような赤。目の覚めるような赤。ともすれば下品にもなりがちな赤を、こんなに上品に仕上げるとは!お正月に富士山の麓で爽快に走ってほしい、そんなクルマです。ちなみにこの赤に内装がタンというのは賛否両論でした。
自動車メーカーのデザイン部の中にある、カラーデザインのセクション。今回のアウォードでは、女性担当者の姿を多く見かけました。女性の感性がクルマの重要なカラーに活かされているって、素敵ですね。
スカイラインクーペ担当
日産自動車(株)カラーデザイン部 岸さん
この日は衣装もピアスもバッチリ赤でコーディネート。「赤はユーザーのリクエストから生まれた色。とても難しい色ですが、“日本のスポーツカー”というコンセプトも意識して開発しました。」
マーチ担当
日産自動車(株)カラーデザイン部 伊藤さん
見事グランプリを獲得。受賞後はカメラマンの取材・写真攻勢に大忙しの様子でした。GT-Rのご担当者も女性で、ズラリと並ぶ日産の女性陣は会場でも目立っていました。
審査委員長:自動車デザイン評論家 有元正存氏
クルマをデザインの視点から鋭く捉え、雑誌等でも活躍中の有元さん。「昔は色が気に入っても実際のクルマは・・・というケースが多かったけれど、今はそのギャップが小さい。それだけ色にもコンセプトがあるということ。『私好きだな、この色』という視点からクルマを選んでも、あまり違和感がない時代になったと思いますよ」。懇親会では「女子大生があーでもないこーでもない・・・と審査しているのを隣で聞くのが楽しくって!」と告白してくれました。オチャメな方です。
審査委員:伊藤忠ファッションシステム株式会社
クリエイティブディレクター 池西美知子氏
ファッション・トレンドの最前線で活躍する池西さんも審査員のひとり。「内外装のバランスでグランプリに選ばれたマーチ、新鮮なグリーンで登場した新生デミオのファッションカラー賞・・・どれも思ったとおりの結果。私はクルマの専門家ではないけど、自動車のカラーはファッションのトレンドカラーとリンクしていて面白い。理屈抜きで『いいな』と思う直感、これを大切に」。独特の存在感でオーラ全開の姿に吸い寄せらせてパチリ。大阪弁でズバっと楽しく語ってくれました。
学生審査員(文化女子大学)
今回は、服飾やインテリアなどを勉強している女子大生が審査に参加。「改めてみると、クルマも洋服の好みと似て、自己表現できて楽しい」「免許とって、自分で運転したくなった」「彼氏がクルマ買うときは私も一緒に行って選びたい」とのこと。カラーという切り口からクルマを見ると面白い。そんなふうに興味のキッカケを掴んでくれたようです。
ダークカラー、ビビッドカラー、パステルカラー・・・・。人々の文化や流行を表し、いまやデザインの一部としてクルマの個性を表現する「色」。外装だけでなく内装との組み合わせなど、色が語るクルマの世界観はどんどん広がっているような気がします。
マーチのグランプリについては、その内外装のカラーデザインもさることながら、「ロングライフデザインに新カラーを次々と投入することで、新しさを演出・印象付ける」いう戦略も評価されていました。クルマ以外の他業界・他商品にも影響を及ぼすだろう・・・と。
ちなみに、今年のオートカラーアウォードの傾向をたずねたところ、「黒のエントリーが目立った」と皆さんがおっしゃっていました。表彰式での有元審査委員長による「信頼や安心が色にも求められ、市場のシェアは白・黒に集中。それは、ユーザーが本物志向になってきたからであり、黒と白のような揺ぎ無い色に人々が安心して感情を寄せられるからでもあるだろう。」というお話も印象的でした。
様々な可能性を秘めている「色」、今後も新しいクルマが発表されるたびに、私たちにたくさんの気づきを与えてくれそうです。
色から感じるクルマの世界:
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