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弁護士&業界通が語る事故ウラ話 知らないと損をする!示談や自動車保険の真相

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事故後のこと(2) -もらい漏れのないよう要チェック!-

もらい漏れのないようにしたいから、何を受け取れるのかを知っておきたい!


  • 受け取れるのはどんなお金?
    加入している保険会社から損害補償として支払われるお金(=保険金)、事故相手から損害補償として支払われるお金(=損害賠償金)があります。


  • 「保険金」の具体的な内容は?
    あなたが契約している保険の内容に応じて支払われます。契約内容を確認してみましょう。たとえばケガをしたら「搭乗者傷害保険」や「人身傷害補償」から、車が壊れたり盗まれたりしたら「車両保険」から支払いがあります。


  • 「損害賠償金」の具体的な内容は?
    損害賠償は、被害者が受けた損害一つ一つに対していくら、というように積み上げて計算されます。なので、もらい漏れのないようにすることが大事。具体的には…

    1.人身損害:
    積極損害…被害者が実際に支払う金銭(治療費、付添費、将来介護費、入院雑費、将来雑費、通院交通費、装具・器具等購入費、家屋・自動車等改造費、葬儀関係費、損害賠償請求関係費用、弁護士費用など)

    消極損害…事故がなければ被害者が得ていたはずの経済的利益や慰謝料(事故で仕事を休んだことで得られなかった収入面の損害、事故で受けた精神的ショックに対する慰謝料など)

    2.物的損害


  • 金額はどうやって決まるの?
    1.保険金の場合:
    契約内容に基づいて支払われますので、加入している保険のパンフレットや約款を見てみればわかります。読んでみてわからないときは担当者に聞いてみましょう。

    2.損害賠償金の場合:
    交通事故の損害賠償には「過失相殺」という考え方があります。たとえ相手が100%悪いと思う事故でも、被害者側にも過失がある、とされることがあります。たとえば、“信号のない交差点で優先道路を走っていて、わき道から飛び出してきた車に衝突された”という場合でも、過失相殺は発生します。「過失」と聞くと「自分は何も悪くないのに!」と思ってしまいますが、単純に“損害賠償額を決めるためのもの”と考えましょう。

    3.過失割合の決まり方:
    事故現場での実況見分をもとに、警察によって「実況見分調書」が作られます。これを参考に保険会社が、過去の交通事故の判例をもとに、過失割合を定めます。内容に応じて、さらに加害者に5~20%程度の過失を加算したり、逆に被害者側に加算したりして調整されます。すべての保険会社、裁判所、弁護士は、同じ本を用いて金額を算定していますが、事故の状況に関する食い違いや解釈の違いにより、争いになることが少なくありません。

    ※過失相殺が発生しないのはどんな事故?
    自動車同士の事故の場合では、追突事故やセンターラインオーバー、青信号対赤信号の事故などです。この場合は過失割合10:0で相手が悪いということになります。

    ※加害者側に過失が加算されるのはどんな時?
    ・事故現場が住宅地・商店街
    ・被害者(歩行者)が児童・老人
    ・歩行者が集団
    ・「速度違反」「飲酒」「合図なし」などの道路交通法違反
    ・著しい過失・重過失

    ※被害者側に過失が加算されるのはどんな時?
    ・事故が起きたのが夜間
    ・事故現場が幹線道路(歩行者の場合)
    ・被害者が横断したのが横断禁止場所
    ・速度違反などの道路交通法違反(被害者側)
    ・著しい過失・重過失(被害者側)


  • 保険会社の提示金額に納得いかなかったら?
    どうしても納得がいかないなら次の選択肢があります。

    (1)交通事故紛争処理センターに持ち込む
    (2)弁護士に依頼して交渉してもらう
    (3)裁判

    (1)の場合は、自分で弁護士をつけない限り、被害者自身が証拠を集めて立証しなければいけません。(2)の場合は当然、弁護士費用が発生します。(3)の場合も諸費用が発生します。

    時間や費用はかかりますが、弁護士に依頼したり、裁判をすることで、場合によって数千万も増額することもあります(増額されるケースについては次項目を参照)。示談を選ぶか、このような方法を選ぶか、十分に考慮した上で納得のいく解決法を選びましょう。


  • 慰謝料が相場よりも増額される場合は?
    慰謝料は、過去の判例により、だいたいの相場が決まっていますが、相場よりも慰謝料が増額されるケースはあります。たとえば、“飲酒や居眠りなど、事故原因が加害者の悪質な不注意によるケース”、“加害者側の態度が悪いケース”、“事故が原因で離婚したり夢を断念したなど、被害者側に特別な事情があるケース”などが該当します。詳しい事例を知りたい方は専門書をご覧ください。
    ※オススメ図書 『弁護士がきちんと教える 交通事故示談と慰謝料増額』


加害者になった場合は、示談は保険会社に任せればOK。ただし、謝罪は行うこと。被害者になった場合は、保険会社に任せられないので、損をしないための自衛策は「知識」を身につけること。特に「何を請求できるのか」は知っておいたほうがよい。

監修:弁護士 谷原誠
みらい総合法律事務所パートナー弁護士。著書に『交通事故被害者のための損害賠償交渉術』(共著、同文館出版)、『弁護士がきちんと教える 交通事故 示談と慰謝料増額』(共著、あさ出版)など多数。交通事故被害に関して数百件の実績があり、被害者の立場に立った弁護活動に定評がある。 HP:弁護士による交通事故SOS
※第1章~第4章を監修していただきました。

→【次】5章:自動車保険のこと「どんな自動車保険に入るべき?」