エンジンのルールについて教えて!
エンジンは“年間”で1人8基まで。9基目を使用した場合、使用した最初のレースで10グリッドの降格処分となります。1レース期間中に2回以上エンジン交換をしたドライバーは、決勝レースで10グリッド降格処分。
タイヤっていろんな種類があるんですか?
【1】F1のタイヤには、晴れ用と雨用がある
F1では天候に応じて使うタイヤが異なります。
・ドライタイヤ(晴れ用)
文字通り、晴れ用のタイヤです。2008年までは安全面強化でスピードを抑制するために、4本の溝が入ったタイヤがドライタイヤでした。しかし、多くのファンやチーム関係者の熱望が叶い、2009年から溝のない、レース界では主流の「スリックタイヤ」が復活し、晴れ用タイヤとして使われています。
・インターミディエイトタイヤ(小雨用)
小雨でコースが少し濡れている状態の時に活躍するのが、このインターミディエイトタイヤです。豪雨用の「ウエットタイヤ」と比べ、溝が浅く本数も少ないので、よく「浅溝ウエットタイヤ」と表現されることもあります。
・ウエットタイヤ(豪雨用)
豪雨用に使われるタイヤです。実際に見てみると、一般乗用車のタイヤとほぼ同じ溝の入り方をしています。とは言っても、このタイヤで晴れのコンディションで全開走行はできません。しかも、豪雨時に性能を発揮できるように設計されています。
【2】ソフト(オプション)タイヤ、ハード(プライム)タイヤの違い
・ソフトタイヤ
タイヤのゴムが柔らかく、コーナーを曲がったときに、しっかり地面に食いついてくれる、グリップ力が強いタイヤ。しかし、発熱しやすく、磨耗が激しいので、決勝レースなど長距離を走るのには、向いていないタイヤです。
※タイヤの淵の部分に緑色のラインが入っています
・ハードタイヤ
こちらは、ソフトと違ってゴムが堅いため、グリップ力は小さいですが、耐久力があるので、決勝レースでは長距離の走行に踏ん張りが効くというのがメリットです。
※通常の状態のままで、緑のラインなどは入っていません
【3】タイヤの使用本数について
1レースで使えるタイヤの総数(1人当たり)についてご紹介します。
・ドライ(晴れ用)タイヤ・・・11セット
→内訳:ハードタイヤ・・・6セット/ソフトタイヤ・・・5セット
・インターミディエイト(雨用)タイヤ・・・4セット
・ウエット(豪雨用)タイヤ・・・3セット
※ドライタイヤに関しては、11セットのうちの3セット(ハード2、ソフト1)は金曜日用として使用し、金曜日のフリー走行1回目終了時にハード1セットをタイヤメーカーに返却。また金曜日のフリー走行2回目終了時に残る2セットを返却。残る8セット(ハード4セット、ソフト4セット)を土曜日のフリー走行3回目、公式予選、日曜日の決勝レースで使用。
セーフティーカーのルールを知りたい!
【1】セーフティーカーとは
レース中、クラッシュ等によりレース続行が危険と判断された場合、コース全体を追い越し禁止とし、フォーメーションラップのような隊列を作ってゆっくり走行します。この隊列を先導する車を「セーフティーカー」と呼んでいます。
【2】セーフティーカーが出動する条件
決勝レース中、クラッシュやトラブル等が発生したり、急激な天候悪化が起きた際。このままレースを続行するとさらなる事故を誘発する可能性があると判断した場合に、レース競技委員長のチャーリー・ホワイティング氏がセーフティーカー出動を命じます。セーフティーカー出動中は、以下の項目がルールとして厳しく取り締まられます。
・コース全区間で追い越し禁止!
・セーフティーカーは、1位を走るマシンの前(全体の先頭)を走る
・各マシンは、1位のマシンを先頭に、1列の隊列を維持した状態で走る
・ペースはセーフティーカーが走るペースに出来るだけ合わせ、過度な急発進・急減速、蛇行運転は禁止
※以前は「セーフティーカーの隊列が整うまでピットイン禁止」というルールがあったが、今年の規定には、そのような項目が存在しない。
【3】セーフティーカー解除時のルール
コースの安全が確認され、セーフティーカーがコースから外れる際、「SEFETY CAR IN THIS LAP(セーフティーカーが、この周でピットに戻ります)」という文字情報が出ます。また、ピットに戻る周の途中から天井のランプが消灯されレースが再開されます。
その他、今年から変更になったルールがあれば教えてください
【1】レース中の給油が禁止
2010年より、レース中の給油が禁止されました。これにより約200リッターのガソリンを積んでスタートすることになります。
【2】給油禁止になったことによる見どころ
まずは、給油禁止になったことで、今まで以上に「タイヤ交換」の重要性が増しました。
ルール上、ソフトタイヤとハードタイヤの両方をレース中に1度ずつ使用しなければいけないため、最低1回はタイヤ交換をする必要があります。そこでのタイヤ交換の作業、つまりチームスタッフの頑張りによって順位を上げることも出来ますし、逆にミスをすれば順位を落としてしまうことになります。今まで以上にタイヤ交換の作業が、重要なものとなっているのです。
もう一つの見どころは、「コース上での追い抜き」が増えたこと。給油アリだった頃は、レース中のペースコントロールやピット作業のタイミングによって、順位の入れ替わりが起きていました。
しかし、今年から給油禁止となったため、そういった「ピット戦略」が使えなくなり、ドライバーは“コース上で”自力で追い抜くしかありません。今年はコース上での追い抜きバトルが白熱するシーズンになります!
【参考】2010年の新兵器「Fダクト」って?
今年からTV中継で聞くようになった「Fダクト」、皆さんも気になっていると思います。今回は、いち早く取り入れたマクラーレンチームを例に挙げて、ご紹介したいと思います。
他のチームと違い、マクラーレンのマシンにはドライバーの前方(Vodafoneと縦に書かれている部分)に通気口が空いています。これがFダクトの「吸入口」。
ここで空気を取り込み、マシン内部に設置されたホース(空気の通り道)を通って、「シャークフィン」と呼ばれるエンジンカバー上部の水平になっている部分の後ろ、リアウイングのすぐ前から排出される仕組みとなっています。マクラーレンだけ、シャークフィンが筒状になっているのが分かるかと思います。
このように特殊な気流を作ることで、「ダウンフォース(マシンを地面に押さえつける力)が減る=直線スピードが速くなる」ので、直線では有利に働いているのです!
Text by:スポーツナビ+『F1初心者のブログ』吉田 知弘





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