F1ってどんなスポーツ?
1950年にイギリスのシルバーストン・サーキットで始まったモーターレースの最高峰。フランス・パリにある国際自動車連盟(FIA)が主催しています。ヨーロッパを中心に世界各国を転戦し、各レースの順位に応じて付与される点数(ポイント)の総計によってチャンピオンを決定します。
簡単に言うと、決勝で一番早くゴールした人が優勝、そして年間を通して最多ポイントを獲得したチーム、ドライバーがワールドタイトルに輝くという仕組みです。
従来のスポーツ競技と大きく異なるのは、選手たちの力量だけでは簡単に勝利が決まらない点。チームのマシン造りから始まって、チームクルーによるレースの戦略やピット作業の良し悪し、そしてチーム間の政治的な思惑や力関係なども関わってくると言われています。
このように、スポーツ的要素に加えて「興行(ショー)」的な側面も色濃く見られること、また、ほぼ年間を通じ世界各国を渡り歩いて競技を行なうことから、親しみと揶揄を込めて「F1サーカス」と呼ばれることもあります。
F1ってどこが面白いの?
「ただひたすらコースをグルグル周っているだけ」と思っている方が多いようですが、F1の魅力って奥深いんですよ!
レースごとにドラマが繰り広げられ、ハラハラドキドキの連続。もちろん女子的には、イケメンが揃うドライバーやサーキットを訪れるセレブの面々など、華やかな楽しさも…。でも、でも、それだけじゃないんです!
ドライバーの腕はもちろん、F1はチームの総合力で結果が大きく変わります。それもマシンの性能だけでなく、いつピットに入るか、どのタイヤを選択するか、燃料はどの程度積むか、サーキットごとのコース特性を見越してどんな戦術を立てるか…など、チームは予選時からさまざまな戦略を展開します。スポーツでありながら「頭脳戦」の要素も強いので、各チームの戦略を「読む」という楽しみもある。
知れば知るほど面白さが分かり、もっと知りたくなる…それがF1の最大の魅力かもしれませんね!
ポイントについて知りたい!
【1】そもそもポイントとは?
F1は、世界中のサーキットを転戦し、年間19戦で争われるレースイベントです。各レースでのゴール順位に応じて「ポイント」が与えられ、そのポイントの年間で一番多く獲得したドライバーが“ワールドチャンピオン(年間王者)”となるのです。
◆ポイントランキング表は2つある
・ドライバーズチャンピオンシップ
年間19戦のグランプリレースで、最も多くのチャンピオンシップポイントを獲得したドライバーがワールドチャンピオンとなり、翌年の「カーナンバー1」をつける権利が与えられます。
・コンストラクターズ(チーム)チャンピオンシップ
年間19戦のグランプリレースで、最も多くのチャンピオンシップポイントを獲得したコンストラクターがチャンピオンとなります。ポイントは、所属する2人のドライバーの合計ポイントで争われます。
つまり「個人戦」と「団体戦」の2種類があるということです。
チャンピオンシップポイントは、各レースの決勝結果に応じて、以下のポイントが与えられます。
優勝:25ポイント
2位:18ポイント
3位:15ポイント
4位:12ポイント
5位:10ポイント
6位:8ポイント
7位:6ポイント
8位:4ポイント
9位:2ポイント
10位:1ポイント
【2】デッドヒート制
もし、全戦終了時点で、2人以上同ポイントのドライバーがいた場合、それぞれの優勝回数で比較し、優勝回数の多いドライバーがランキング上位になります。(万が一、優勝回数が同じ場合は、2位の回数、3位の回数を比較してランキングをつけられます)
【3】ハーフポイント制度
決勝レースが途中中断、レース再開が不可能と判断された場合、レースは赤旗が提示された時点の順位で終了されるばあいがあります。その際の、ポイントの配分条件は以下の通りとなります。
・スタートから2周未満の場合
レースは無効となり、ポイント配分の一切行わない。
・2周以上~レース周回数の75%未満の場合
レースは有効となるが、完全成立ではないため、通常の半分のポイント(1位:12.5ポイント、2位:10ポイント、3位:7.5ポイント・・・)を該当順位のドライバー、チームに与える。
・レース周回数の75%以上を消化していた場合
レースは成立したと見なされ、通常通りのポイントが与えられる。
スタートの順番はどうやって決めるの?
スタート順は、土曜日の午後に行われる「公式予選」で決められます。
【1】そもそも公式予選って何?
普通、予選と聞くと「本戦に生き残るための予選」という感覚があると思いますが、F1の場合は考え方が少し違って「決勝レースでのスタートポジションを決めるための予選」になります。
まず、公式予選の根本的なルールは、「コース1周のタイムを計測。そのタイム順に決勝のスタートポジションを決定する」というものです!もちろん、決勝レースを戦う上で、できる限り最前列でスタートしたいものです☆そのポジションを決めるのが「公式予選」です。
【2】今のF1予選の特徴…ノックアウト方式
昨年までは、コースに1台ずつ出走し、1台のみ1発勝負のタイム計測方式の予選ルールでしたが、今年はルールが大幅に変更され、「ノックアウト方式」 というものになりました。では、細かく予選の流れを見ていきましょう。
◆予選第1ラウンド(Q1)
出走資格:全車
制限時間:20分
この間、自由にコースに出て行って、タイム計測を行ってかまいません。20分が終了し、ここでのタイムリストで…1位~17位のドライバー⇒第2ラウンド(Q2)へ。18位~24位のドライバー⇒ノックアウト。次のラウンドに進めず、決勝スタート順(18位~24位)が確定します。
◆予選第2ラウンド(Q2)
出走資格:Q1で勝ち残った17人のドライバー
制限時間:15分
(ちなみに、Q1とQ2のインターバルは7分) ここでも振り落とされるのは7人。ですから…1位~10位のドライバー⇒最終ラウンド(Q3)へ。11位~17位のドライバー⇒ノックアウト。(決勝スタート順11位~17位が確定します)
※Q2は、Q1でのタイムをリセットした上で行われるので、Q2に勝ち上がった17人のドライバーは、またタイムを計測し直す必要があります。
◆予選最終ラウンド(Q3)
出走資格:Q2を勝ち残った10人のドライバー
制限時間:10分
Q1,Q2で勝ち残った10人で、予選1位・・・つまりポールポジション(スタート順の1番前)を目指しての最後のタイムアタック合戦になります!最終ラウンドは制限時間10分!!この10分で最後のスタート順が決まります。
★ちなみに
Q1、Q2、Q3どの予選でも、終了時点でタイム計測を始めているドライバーまで、正式タイムとして認められます。
★★ここに注目!「ラスト3分が最大のハイライト!」
特に、このQ3での見ものは、ラスト3分! 各ドライバーが、新品タイヤに交換して、ラスト1本勝負を展開します。ここで、今年も何度も大逆転が生まれてきました!
※2010年から給油禁止のルールが導入されたため、Q3も空タンクで走ることができ、予選後に決勝レース分の給油を行うことが出来ます。
【3】予選時と決勝スタート時は同じタイヤを使用
ここから、少し応用的なルールのお話になります。
今までは、予選から決勝スタートまでのタイヤ変更は自由でした。しかし2010年から給油禁止により、ピット戦略が1パターン化してしまう可能性が高まってきています。そこで、引き続きピット戦略面でも面白くするために、以下のルールが設けられました。
『Q3(予選第3ラウンド)に進出したドライバー10人は、Q3での自己ベストタイムを記録した時に使ったタイヤを、決勝スタート時に使用しなければならない』
ここで!注意しなければいけないのが、このルールが適用されるのは“Q3に進出した10人(予選1位~10位のドライバー)のみ”となります。なので、11位以下のドライバーは自由にタイヤ選択が出来ます☆そして、決勝スタート時に使用するタイヤは“自己ベストタイムを出した時に履いていたタイヤ”です。ややこしいですが、Q3終了時に履いていたタイヤとは限りませんのでご注意ください!
この変更により、各チーム・ドライバーによって戦略が変わってくると思います。
◆予選で1つでも上のポジションを獲得するために、予選で速く走るのに適している「ソフトタイヤ」を選ぶか?
◆決勝レースのことを考え、長時間走るための耐久性をもっている「ハードタイヤ」を選ぶか?
予選の楽しみが、また1つ増えましたね!
【4】F1のもう一つの名誉“ポールポジション”をかけた争い!
予選の面白いところは、なんと言っても、 「0,001秒単位での攻防」 です!! 現在のF1やその他のモータースポーツは、タイム掲示を0,001秒単位まで計測することになっています。
通常、陸上競技や水泳などは、0,01秒。通常のストップウォッチで計れる単位です。それよりも、さらに1桁細かく見るF1!いかにミクロの世界、1cm、1mm単位での攻防が繰り広げられるのです!それだけに予選時には、コース幅いっぱいを使ってのタイムアタックが見れるのです!
もちろん、1mmでもミスをすれば→コースアウト→タイムロスになる→予選順位が悪くなり、決勝のスタート順が悪くなる、ということにつながるため、どんなささいなミスも許されないという予選での緊張感はテレビで観戦していても伝わってくるほど凄いものがあります!!
毎回、この0,001秒単位で、ノックアウトされたり、ポールポジションを勝ち取る予選も数多くあります。
現代のF1は「戦略勝負・チームの頭脳戦」というのが目につきますが、この公式予選だけは、いつの時代になっても、戦略的な話を抜きにした 「ドライバーの意地と意地がぶつかる、ガチンコ勝負」 が見られるのです!
いかがだったでしょうか? 予選は1周タイムが速いか遅いかという単純なルールですし、単純なんだけど、毎回手に汗握るほど凄いバトルが0,001秒単位で争われます!! もし、今まで予選を見たことない方がいらっしゃいましたら、是非一度見てみてください!
赤、青、黄、緑、黒…旗がいっぱいあってわかりにくい!
チェッカーフラッグ
旗の意味は「レース終了」。これはもう説明不要かと思いますが、レースが終わったよ、ということをドライバーに知らせる旗です。ちなみに、このチェッカーフラッグを振る人は必ず、テーラードジャケットに襟付きのシャツを着用するという流儀のようです。
黄旗(イエローフラッグ)
旗の意味は「コースコーション(コース上に注意)」。トラブルやアクシデントでコース上に一時的な危険箇所が出来た場合、ドライバーに注意を促すためその区域内で振られるもの。この旗が振られている間、該当する区間内で追い越しを行うことは禁止されており、違反したドライバーはペナルティの対象となります。
緑旗(グリーンフラッグ)
旗の意味は「禁止解除」。イエローフラッグ区間の障害などが無くなり、
全開走行・追い越しが再び可能になったことを合図する際に振られます。
赤旗(レッドフラッグ)
旗の意味は「レース中断」。大きなトラブルやアクシデント、あるいは天候の急激な悪化や障害物などでレースの続行が難しくなったとき、レースを一時中断する合図として振られます。
青旗(ブルーフラッグ)
旗の意味は「道を譲りなさい」。ラップダウン(周回遅れ)のマシンに対し、前の周回を走っている上位のマシンが近づいたときに邪魔せず穏便に先に行かせるよう合図するために振られます。この青旗を無視し、上位マシンの追い抜きを妨害したラップダウン車も、悪質な場合はペナルティの対象となることがあります。
黒旗(ブラックフラッグ)
旗の意味は「失格」。レース中に重大もしくは悪質な規定違反や、危険運転などの非紳士的行為をおこなったドライバーに対し、そこでレースを終えるよう命じるために振られます。黒旗を振られたドライバーはその時点でレース終了、失格となります。ただし、完走扱いとなる周回数を走ってから黒旗失格となった場合、最終的に順位が与えられるかどうかはレース後の審議で決められる場合があります。
オレンジボール(黒字にオレンジ色の丸の柄)
旗の意味は「故障警告」。マシンの一部が破損していたり、あきらかに故障と分かる状態で走行を続けている場合、すぐにピットに戻って修理するよう合図するために振られるもの。国内レースなどではよく見られる旗ですが、現代のF1でこれを目にする機会はほとんどないといってよいと思います。
Text by:スポーツナビ+『F1初心者のブログ』吉田 知弘 (「ポイントについて知りたい!」「スタートの順番はどうやって決めるの?」 を担当)/ ヱフワンねーさん (上記以外を担当)





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